BMW740d xDrive 【2017】

アッパークラスサルーン+4WD+ディーゼル。



中川和昌
新世代クリーンディーゼルエンジンとBMW独自の4輪駆動システムxDrive

アッパークラスサルーンとしての豪華さだけでなく、さすがBMWと思わせる卓越した運動性能を兼ね備える7シリーズ。 その7シリーズに新世代クリーンディーゼルエンジンとBMW独自の4輪駆動システムxDriveを組み合わせたモデルが存在することはあまり知られていない。日本では2017年8月末に発表されていたが、実はこの組み合わせセグメント唯一で、ライバルは存在しないのだ。それにしても驚かされるのは、幅広いラインナップであろう。今回の740dは740Ld、つまりロングホイールベースもあり、さらにそれぞれ3つの仕様が用意され、計6モデル。これをこれまでのラインナップに加えるとプラグインハイブリットから12気筒モデルまで、なんと20車種にもなる。これだけ幅広いニーズに対応できるハイエンドモデルはちょっと無いだろう。

320psを発生する3.0ℓ 直列6気筒ツインパワー・ターボ・ディーゼル・エンジン

それはさておき、コモン・レール・ダイレクト・インジェクション・システムと2つの可変ジオメトリー・ターボチャージャーを組み合わせることにより、最大出力235kW(320ps)/4400rpm、最大トルク680Nm(69.3kgm)/1750-2250rpmを発生する3.0ℓ 直列6気筒ツインパワー・ターボ・ディーゼル・エンジンとインテリジェント4輪駆動システムのxDriveを組み合わせた実力が気になるところだ。今回は当たり前のハイスピードクルーズではなく、あえてワインディングを中心に試乗してみた。

クライメイト・コンフォートガラスの効果で静かで快適な室内空間を実現。

まず感じるのは静粛性の高さだ。窓の遮音性はきわめて高く、静かで快適な室内空間を提供してくれる。これなら大切なパートナーと静かな会話やいい音楽を楽しめる。クライメイト・コンフォートガラスの効果はかなり高い。
動力性能は、今時のアッパークラスサルーンとしては際立っているわけではないが、ディーゼル特有のトルクの太さや、レスポンシブかつピックアップは素晴らしく、上りの続くワィンディングでもまったく力不足を感じることはない。大柄なボディをものともせずパワフルに走らせてくれる。

高い運動性能とハンドリングはさすがBMW.

それ以上に素晴らしいのは、高い運動性能とハンドリングだ。試乗車は740d、つまりショートボディのM Sportで、存分に楽しませてくれ。ノーズは気持ちよく入っていくし、姿勢は安定していて、フラット感は高く、タイトコーナーでも破綻をきたすことは無い。速度を上げていくと、xDriveがごく自然に介入し、適切なトルク配分によって見事に向きを変えていく。素晴らしいのはその一連の動きに子供っぽいトリッキーな動きは無く、終始優雅なことだ。それでいてコーナリングスピードはきわめて高く、上質なスポーツドライビングを楽しませてくれる。まさに大人のためアッパークラス・スポーツサルーンである。