アルファロメオ110周年 【2020年6月24日】

栄光と伝統の110年

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中川和昌
誕生から110年。

自動車産業が開花し始めた20世紀初頭、イタリアでも自動車メーカーが誕生する。1906年、フランスの自動車メーカー「ダラック」とミラノの資産家、ウーゴ・ステッラを中心とするミラノの企業家たちは、ダラックのイタリア法人として「S.A.イタリアーナ・ダラック」設立。さらにその関連会社として、1910年1月設立したのがAnonima Lombarda Fabbrica Automobili(ロンバルダ自動車製造会社)、A.L.F.A.だった。ロンバルダは、ミラノを中心としたロンバルディア県のことで、ここにアルファロメオの基礎が出来上がる。その後同年の6月24日にA.L.F.A.は経営不振に陥った「S.A.イタリアーナ・ダラック」を買収。記念すべき初の生産車である「24HP」を発表して、早くもレースに参戦して、1911年の第6回タルガフローリオでデビューを飾る。さらに「30HP」、「40-60HP」といった発展型を送り出して、スポーツカーメーカーとしての基盤を固めていったのである。
 そして、1918年、ナポリ出身の実業家ニコラ・ロメオが経営するニコラ・ロメオ技師有限会社と合併し、イタリア・ニコラ・ロメオ技師株式会社となり、1920年から、ALFAと新会社のROMEOを組み合わせた新ブランドとして、「ALFA-ROMEO」が誕生する。ちなみに、Alfa Romeo S.p.A(アルファロメオ株式会社)になるのは第2次大戦後の1948年だが、アルファロメオの名は、スポーツカーと高級車としての多くの名声を築いていくのである。

110周年を記念して多くのイベントを開催。

アルファロメオはこの記念すべき110周年に、これまでの栄光の歴史をまとめた電子書籍E-Bookを出版した。いうまでもなく、1910年に発表された初代A.L.F.A.である「24HP」にはじまり最新限定モデルのジュリアGTAや、ステルビオのひとクラス下のコンパクトSUVとして登場するトナーレまで、アルファロメオの歴史が綴られている。
 さらにこのE-Bookには、アルファロメオの貴重な情報や多くの歴史的なストーリーが掲載されている。
 たとえば、ミラノ市の紋章と、中世におミラノを統治していたヴィスコンティ家の紋章を組み合わせたアルファロメオのエンブレムの話にはじまり、1950年代のF1GPでの活躍、エンツォ・フェラーリとの関りなど、多くの逸話がやレーシングヒストリーを網羅して「Values(価値)」「Cars(車両)」「People(人)」「Races(レース)」「Technology(技術)」「Stories(物語)」に焦点を当て、証言やドラマ、エピソードを満載している。
 このE-Bookを監修したのは、アルファ ロメオ ミュージアム館長であるロレンツォ・アルディツィオ氏で、ミュージアムも含めてその魅力を余すところなく伝えてくれる。
アルファロメオミュージアムは、1976年に開館し2011年に一旦閉館、2015年にリニューアルして開館。現在280台の車両が収蔵され、動態保存が基本となっている。もちろん多くのクラシックカーイベントなどにお参加することも可能だ。
アルファロメオ110周年記念E-Bookは本国公式サイト上でまずは英語版を閲覧可能。日本語版は創立110周年を大々的に祝う2020年6月24日に日本の公式サイト上で公開される。

アルファロメオ110年をうまくまとめた動画、
Alfa Romeo 110 Anniversary Video_Lorenzo Ardizioを名車文化研究所のフェイスブック
https://www.facebook.com/meishabunkaにアップしてあります。ぜひご覧ください。
またアルファロメオの110年をまとめたE-Bookはこちらからご覧いただけます。
https://www.alfaromeo-jp.com/book/110th-museo/html5.html#page=1