プリメーラ 【1995,1996,1997,1998,1999,2000,2001】

快適性と走りをリパッケージした2代目



初代を正常進化させた実力派2代目登場

 「最上級の」あるいは「第一級の」という意味を持つスペイン語の車名を持つ日産 プリメーラ(Primera)の最初のモデルがデビューしたのは1990年2月。その後、国産車の4年ごとのモデルチェンジというセオリーにこだわらずに、5年近いライフスパンを保って1995年9月に2世代目へと進化する。

 第2世代のプリメーラは、全ての点でオリジナルモデルの正常進化型であり、徹底したキープコンセプトの考え方が貫かれていた。ボディーサイズは全長で30mm、全高で15mm、そしてホイールベースで50mm大きくなっていた。外観上ではほとんど判らない程度である。スタイリングも4ドアセダンという根本は替わっていない。セダンのデビューから1年半後の1997年2月に英国工場生産の5ドアがプリメーラUKの名で復活。1997年9月には日本生産の4ドアワゴンが加えられた。初代のプリメーラがヨーロッパ市場を狙った小型車であったと同様に、第2世代のプリメーラも国際車として開発されていた。

 複雑化する販売店系列に対応して、2代目プリメーラにはサニー店系での専売モデルとしてプリメーラ・カミノを新設する。カミノ(Camino)とは、スペイン語で道路とか道を意味するという。カミノはプリメーラのバッジ・エンジニアリング車で、内外装の細部を除いては全く同一のモデルであった。

リアにマルチリンクビーム・サスペンションを新採用

 プリメーラに搭載されるエンジンは2種類で、基本的には水冷直列4気筒DOHC16バルブと同一の設計であり、異なるのは排気量だけである。排気量1998ccのSR20DE型では圧縮比10.0と電子制御燃料噴射装置を備え、150ps/6400rpm、1838ccのSR18DE型では9.5の圧縮比と電子制御燃料噴射装置により125ps/6000rpmの最高出力を得ていた。トランスミッションは5速マニュアルと4速オートマチックがあり、全てのグレードで選択が可能。駆動方式は横置きエンジンによる前2輪駆動のほか、日産独自の4輪駆動システムであるATESAを搭載した4輪駆動仕様もあった。

 サスペンションはフロントが旧モデルから継承したマルチリンクのままだが、後ろは全面的に変更されてマルチリンクビーム・サスペンションとなった。このサスペンションは、メインとなるトーショナルビームとアクスルの横方向の位置決めを担うラテラルリンク、そして前後方向の位置決めを担うトレーリングアームで成り立つ比較的シンプルなものだ。プリメーラの大きな特徴であったロードホールディングのレベルの高さは旧型を上回るものとなった。

 ブレーキは2.0リッター仕様では前がベンチレーテッドディスク、後ろがソリッド・ディスク、1.8リッター仕様では前がベンチレーテッドディスク、後はリーディングトレーリングの組み合わせとなり、全車種サーボ機構を持つ。

2代目のフルパフォーマンス・パッケージという思想

 2代目プリメーラは、初代よりホイールベースを50mm、全高も15mmアップすることで大人5名がゆったりと乗れる伸びやかな居住空間を確保した。しかも単なるサイズ拡大でなく後席ヒップポイントを35mm後方&20mm上方にするなど人間工学的なリファインを導入していたのが特徴だった。

 センタークラスターを上向きに傾け、視認性&操作性を高めたインスツルメントペネルや、ハイデッキ処理によって空力特性と容量をリファインしたトランクルームも含め、変更ポイントのすべてに機能の裏付けが存在した。2代目の開発コンセプトとなった、フルパフォーマンス・パッケージという考えには、走りと快適性、機能性の最良バランスを目指した開発陣のこだわりが込められていた。

しっかりとした基本を反映したシンプルな車種構成

 プリメーラは、初代モデルだけでも国内販売台数が43万台と、日産としても異例の販売台数を記録した人気モデルであり、第2世代へと移行しても国内販売だけにとどまらず、ヨーロッパを中心とした世界戦略の要となった。1.8リッター仕様が2グレード、2.0リッター仕様が4グレードそしてATESAを搭載した4輪駆動仕様が1グレードと比較的シンプルな車種構成となっていたのは、基本車両コンセプトの明確さを示すものだった。価格は175万2千円(1.8Ci)から246万円(2.0Te)まで。4輪駆動仕様(2.0T4)は236万7千円から245万円までだった。