2017 スイフトスポーツ 【2017、2018】
走り元気!新開発1.4ℓターボを積む韋駄天モデル
軽量ボディに新開発1.4ℓ直噴ターボ(140ps/23.4kg・m)
を搭載したFFホットハッチ。
パワーウェイトレシオはクラストップの6.93kg/ps(MT)。
足回りは前後トレッドをワイドにした走り指向である。
スズキの走りのフラッグシップ、スイフト・スポーツがデビューした。3rdモデルとなる新型は、1.4ℓ直噴ターボ(140ps)を軽量ボディに搭載。ボディは、ワイドトレッドに対応した3ナンバー仕様。欧州での徹底的な走行テストで各部を煮詰めた意欲作である。
トランスミッションは6速MTと6速AT。駆動方式はFF。細部を除き世界共通スペックで、生産は日本工場が担当。欧州での販売は2018年春からスタートする。
新型のハイライトはエンジンにある。フロントに横置き搭載するのは、スズキ最強、K14C型1371cc直4DOHC16V直噴ターボ。7つの噴射口を持つインジェクションノズル、高圧燃料噴射ポンプ、ノーマルクローズド制御ウエイストゲートなどハイメカニズムが投入され、パワースペックは140ps/5500rpm、23.4kg・m/2500〜3500rpmをマーク。旧型用、1.6ℓ自然吸気と比較して出力で4ps、トルクは7.1kg・mのアドバンテージを誇る。新型と同様のK14C型を搭載したエスクード1.4ターボとの比較でも4ps、2kg・mパワフルだ。
トルク特性はエスクード用とは異なり、「フラットトルク指向のエスクードに対し、低回転域で強大なトルクを立ち上げた後、さらにもう一段階トルクが盛り上がるスポーツ設定とした」という。JC08モード燃費はMTが16.4km/ℓ、ATは16.2km/ℓ。ガソリンはプレミアム指定だ。
車重はMT、ATとも1㌧を切る超軽量設計(旧型比70kg減)。MT車のパワーウェイトレシオは6.93kg/ps、トルクウェイトレシオは41.45kg/kg・m。ライバルとなるフィットRS(1.5ℓDOHC16V直噴/132ps)の8.11kg/ps、67.72kg/kg・m(ともにMT)を大幅に凌ぎ、クラストップに君臨する。
トランスミッションは、シフトストロークを旧型比5mmショート化した6速MTと、ダイレクトな変速フィールが楽しめるパドルシフト付き6速ATの2種。足回りはフロントがストラット式、リアがトーションビーム式。フロントストラットとリアショックアブソーバーは歴代モデルと同様にハイスペックなモンロー製を装着。各部の高剛性化で旧型比コーナリング時のロール角は約5%低減し、ステアリングの旋回応答性は約10%向上した。タイヤは195/45R17サイズを、軽量設計17㌅アルミに装着する。
パフォーマンスは圧倒的。開発者によると「欧州仕様のトップスピードは200km/hオーバー。加速は鋭く、トラクション性能とシャープさを追求したハンドリングにより、まさに意のままのスポーツドライビングが楽しめる」という。
新型のスタイリングは精悍かつ伸びやか。標準仕様のスイフト比で前後30mmワイドトレッド化したのに伴い、全幅を3ナンバーサイズに拡大。ノーズ回りはシャープな印象でまとめた。
ボディサイズは全長×全幅×全高3890×1735×1500mm。標準のスイフト(同3840×1695×1500mm)と比較して全長は50mm長く、全幅は40mmワイド。エアロパーツはフロント&サイドアンダースポイラー、大型ルーフスポイラー標準。ツインエグゾーストパイプが印象的なリアエンドはディフューザー形状となる。新型の空力性能は旧型比で約10%低減。さらにラジエター導風板によりエンジン冷却性能も向上している。
5ドア形状のボディは、リアドア開口上部と、テールゲート開口部下側に標準スイフト比で合計12点のスポット溶接打点を追加した高剛性設計。「数値上だけでなく、五感で感じるしっかり感もリファインした」という。
ボディカラーは鮮烈なイエローをはじめ、レッド、ホワイトパールなど全6色の設定。
インテリアは、各部のレッドアクセントがスポーティな印象を訴求。インパネ加飾パネルだけでなくタコメーター盤面はレッド仕上げ。ステアリングやシフトノブにはレッドステッチが入る。シートは新設計のバケット形状。優れた乗り心地とサポート性を重視したうえで、軽量化を追求。旧型比で1脚当たり3.8kgの軽量化を達成した。運転席にはラチェット式ハイト調節機構が標準。ヒップポイントは旧型比で前席が20mm、後席は45mm低くなった。
新型スイフト・スポーツは、超エキサイティングなホットハッチ。ビビットな走りを求めるマニアに最適モデルが登場した。