ギャランΛ 【1980,1981,1982,1983,1984】

先進性を身につけた2ドアスペシャルティ



北米では「サッポロ」の名で販売

 三菱の新しいスペシャルティカーとして、1979年11月に最初のモデルが登場したギャランΛ(Lambda)は、1980年4月にフルモデルチェンジされて第二世代となった。車名のΛ(ラムダ)とは、ギリシャ語のアルファベットでは第17文字で、ベースとなった4ドアセダンのギャランΣ(シグマ、ギリシャ文字アルファベットの第18文字)に対応したもの。

 第2世代となったラムダは、3ボックススタイルの5人乗り2ドアクーペというコンセプトと基本的なスタイルは変わらなかったが、各部は大いにリファインされ、新しいエンジンの採用などにより、性能も大きく向上していた。また、カープラザ店専売モデルとなるエテルナΛとはパワートレーンや室内デザインなどを共用する兄弟車でもある。北米では「サッポロ」のネーミングで販売された。

スタイリングはシャープな直線基調

 直線を基調とした2ドアハードトップのスタイルは旧型譲りであったが、フロントグリルの意匠変更やテールライト周りの形状変更などにより、新鮮味を感じさせるスタイリングとなった。日本車と言うより、小型化されたアメリカ車と言うイメージは、当時提携関係にあったアメリカのクライスラー社の意向が影響したもの。Λは、アメリカではミツビシ・サッポロの名で売られていた。これは、札幌で開催された冬季オリンピックに因んだネーミングであった。新型はインテリアも同様に大幅なデザイン変更が施されており、旧型では一本スポークのステアリングが2本スポークとなり、メータークラスターの形も変更されるなど、時代に即した近代化が推し進められた。

トップグレードは2Lターボを搭載

 搭載されるエンジンは、排気ガス浄化規制よるアンダーパワーに対処するため、シグマと同様にラムダシリーズにもターボチャージャーを装備した仕様を設定した。ターボチャージャー付きエンジンは、電子制御燃料噴射装置を備え、排気量1997㏄直列4気筒SOHC(G63BT型、出力145ps/5500rpm)で、トップグレードのΛ2000GSRターボに組み合わされる。

 その他、キャブレター1基を装備して自然吸気型とした排気量1795㏄直列4気筒SOHC(G62B型、出力100ps/5500rpm)や、国産初の排気量2346ccの直列4気筒SOHCのディーゼルターボ(4D55型、出力95ps/4500rpm)などもあった。また、自然吸気仕様の排気量2555㏄直列4気筒SOHC(G54B型、出力135ps/5500rpm)も旧型から引き続いて使われた。このエンジンは三菱の最高級車のデボネアにも使われていたものだが、1981年4月のマイナーチェンジでカタログから落とされている。
 トランスミッションは5速マニュアルと4速オートマチック。駆動方式はフロント縦置きエンジンによる後2輪駆動である。ホイールベースが2530㎜とライバル車種とほぼ等しく、操縦安定性に優れ、乗り心地も良かった。

個性的なルックスで北米市場でも成功

 サスペンションもギャランΣに等しいもので、前後ともストラット/コイルスプリングとなる。ブレーキは4輪ベンチレーテッドディスクでサーボ機構を持つ。ステアリングはボール&ナット式でパワーアシストを装備する。

 先進の装備群もギャランΛの特徴のひとつ。なかでも目を引いたのが「ベルナス」である。これは、ビークルエレクトロニックナビゲーションシステム(Vehicle Electronic Navigation System)の頭文字を取った名称。ナビシステムと名付けられてはいるものの、現在のようなマップ機能は持たないが、ドライバーに有効な情報を提供してくれるインフォメーションディスプレイである。センターコンソールの一番下にマウントされ、燃料消費量や平均速度、ストップウォッチなどをデジタル表示。各モードはスイッチで切り替えられ、燃費モードを選択すると、20秒間ごとにその間の燃費をコンピューターが演算し、表示した。ベルナスは2600ロイヤルと2000GSRが装備した。

 ラムダは販売店系列の拡充のために造られたスペシャルティカーではあったが、三菱製のモデルとしては十分に個性的であり、性能的にも優れていた。とくににアメリカ市場ではクライスラーの販売網に乗り、かなりの成功を収めた。1982年5月に新しいスペシャリティカーのスタリオンの登場により生産を中止した。