HR-V 【1998,1999,2000,2001,2002,2003,2004,2005,2006】

軽快コンパクトなSUVワゴン



J・ムーバーの第2弾としてデビュー

 HR-Vは、「J・ムーバー」の1台である。「J・ムーバー」は、『ホンダが提案する「Small is Smart.」というクルマづくりの新しい方向性で、いままでにない「楽しさ=JOYFUL」を提案する楽しさ創造車』と説明されている。これは同じ年にデビューしたキャパに始まったもの。HR-Vは第2弾モデルだった。メカニズム面は1996年にシティの後継として登場したロゴをベースにしている。

 スタイリングは、「アーバンクール」をキーワードにして、アクティブな若者を狙った造型。全高を抑えながらも地上高に余裕を持たせたハイライダースタイルに、大径タイヤを組み合せている。フロントまわりでは、大小2つの円形ライトとその曲線に合わせたバンパーによって生み出されるフロントマスクが個性を構築。サイドビューでは、オーバーフェンダーに加え、前後のサイドウィンドウを連続させた形状に見せるガラス処理などで軽快かつシャープな印象を演出した。

エンジンはVTECなど2タイプを用意

 スリーサイズは、全長3995×全幅1695×全高1590mm。ベースとなったロゴ(3750×1645×1490mm)と比較して、245mm長く、50mmワイドで、100mm背が高い。全長を245mm伸ばしてはいるが、それでも4mを切るコンパクトなボディになる。ちなみに、兄貴分に当たるCR-V(4470×1750×1675mm)より、全長は475mmも短く、全幅は55mm狭いディメンションであり、いかにHR-Vが小さなボディの持ち主であることが分かる。

 搭載するエンジンは、2タイプの1.6Lユニットである。どちらも型式はD16A型であり、SOHC・VTECと、VTECを持たないSOHCの2仕様だ。SOHC・VTECは直列4気筒16Vで、最高出力125ps/6700rpm、最大トルク14.7kg-m/4900rpmを発揮。低回転から高回転域までスポーティーなフィールを味わえるのが魅力の心臓だ。もう一方のSOHCユニットは同じく直列4気筒16Vで、低速トルクに重点を置き、タウンドライブの実用性を追求。こちらのパワースペックは最高出力105ps/6200rpm、最大トルク14.1kg-m/3400rpmであり、VTEC仕様のほうが20ps、0.6kg-mのアドバンテージを持っていた。

HMM-Sは軽快でスムーズな走りが魅力

 駆動方式は2WD(FF)と、デュアルポンプ式の4WDがあり、2WDにはSOHCユニットのみを搭載。4WDにはSOHCユニットとVTECユニットをラインアップした。トランスミッションは、5速MTのほか、無段変速機のホンダマルチマチックS(HMM-S)を用意した。HMM-Sは、理想的なシフトコントロールを可能とするプロスマテック制御を持ち、スムーズな加減速が魅力のトランスミッションである。ステアリングに配置したスイッチで通常走行用のDモードと、俊敏な走りが楽しめるSモードを切り替えられた。

 HR-Vは価格設定も魅力的で、最もベーシックなJタイプで129.8万円から用意があった。VTEC+4WD+ホンダマルチマチックSの最上位グレードJS-4でも162.8万円(いずれも消費税別の価格)。HR-Vのプライスは、コンセプトどおり若者が購入しやすい設定となっていた。