CR-V 【2001,2002,2003,2004,2005,2006】

世界の定番に成長した快適クロスオーバー

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初代を超える魅力の数々

 初代CR-Vは、1995年10月にデビュー。日常での使い勝手はもちろん多様なシチュエーションで「季節や時間、道路を問わず乗る人が気軽に気持ちよく使えるクルマ」というCR-Vに込めたホンダの狙いは、消費者ニーズに見事に捉えた。オデッセイ、ステップワゴンとともに、ホンダの屋台骨を支えるモデルに瞬く間に成長する。

 初代モデルのあとを受け継ぎ、登場した2代目。2001年9月18日に発表、9月20日に発売された。プリモ店とベルノ店の2系列での販売だった初代に対し、2代目ではベルノ店に一本化された。コンセプトは「アクティブ ユーティリティ ‘More’CR-V」。その言葉どおり、ユーティリティの向上が図られたのが特徴だった。

 2代目はグローバル コンパクトプラットフォームの採用で、低床化とショートノーズを実現。ボディサイズは、全長×全幅×全高4360mm×1780mm×1710mm(背面スペアタイヤ非装備グレードの数値)。全長は初代より25mm短く、全幅は30mmワイドだ。室内長は65mm延長。室内幅は35mm、室内高は20mm拡大され、室内空間の余裕が増した。とくにリアシートからラゲッジ回りにかけて、目覚ましい進化を遂げた。リアシートバックは6:4の分割式を採用。45度のリクライニング、前後170mm(5段階)のシートスライドが、左右独立で可能。さらにヘッドレストを装着したまま左右独立でダブルフォールディング収納ができた。後席を収納した際のカーゴスペースは、952リッター。従来型に比較して284リッターものキャパシティアップを実現した。また、後席使用時であっても、後席を前後にスライドさせれば、527~628リッターの容量が確保された。

 そのほか、横開きのバックドアはワンタッチで開閉する形式に進化。狭い場所での開閉や小さな荷物などを入れるのに便利なガラスハッチを組み合わせている。カーゴフロアにすっきりと収納されるビルトイン式テイクアウトテーブルはアウトドアで威力を発揮した。

都会派のフルマーク新登場

 エクステリアで注目されたのは、「フルマーク」と「パフォーマ」の2つのシリーズが用意された点。フルマークは、ボディ同色バンパーを採用した都会的なイメージを訴求したモデルで、背面スペアタイヤを持たないすっきりしたリアビューを持つ。一方、パフォーマは、テールゲートにスペアタイヤを装着したアクティブなイメージで、バンパーも無塗装タイプだ。

 インテリアは独創的なデザインを投入し、使い勝手のよさとレジャーの楽しさを引き上げる進化を遂げた。とくにATモデルの新デザインのインパネシフトは斬新で、手元で操作できるコラム式と同等の位置にレバーが来るデザイン。パーキングブレーキレバーもインパネに配置された。

高知能i-VTECユニットを搭載

 エンジンは、VTEC(可変バルブタイミング機構)とVTC(連続可変位相機構)を組み合わせた2リッターDOHC i-VTECユニット(158ps)を全車に搭載。トランスミッションは、フルマークは4速ATのみだが、パフォーマには5速MTも用意された。駆動方式は、通常はほぼFF状態で、滑りやすい路面など走行状況に応じてリアにも駆動力を配分するリアルタイム4WD(デュアルポンプシステム)を基準に、フルマークには2WD(FF)もラインアップした。

 既存のSUVとは異なる新しい市場を開拓した初代のあとを受けて登場した2代目CR-V。各部を徹底的に進化させてのデビューで、CR-Vというモデルのコンセプトと魅力を世界に改めて認識させた。

マイナーチェンジで全車2.4リッターユニットを搭載

 2004年9月、2代目CR-Vは、大規模なマイナーチェンジを受ける。まず、搭載エンジンは、2.4リッター(160ps)に拡大。トランスミッションは、5速ATを全モデルに組み合わせた。また4WDシステムは、新リアルタイム4WDに進化。従来のデュアルポンプシステムにワンウェイカムユニットとパイロットクラッチを追加し、FF/4WD切り換え時のタイムラグを解消した。フロントグリルやフロントバンパー、リアバンパーに新デザインを投入し、ディスチャージヘッドライトを全車に標準装備。視認性の高い自発光メーターや新シート地などインテリアでも上級感をアップした。さらに、視界を見やすくする親水/ヒーテッドドアミラーや、フロントドア撥水ガラスを標準装備するなどディテールでも魅力を引き上げる改良が図られていた。