2017 シビック・タイプR 【2017,2018】
ニュル7分43秒80。世界最速FFホットハッチ!
最新モデルは「頂点を極めるモデル」として開発された。
目指したのは圧倒的な速さ!
ニュルブルクリンク北コースで
量産FFモデル世界最速となる7分43秒80を記録。
2L直4DOHC16Vターボは320ps/40.8kg・mをマークする。
すべてが本格。走りのオーラは誰にも負けない。
新型シビック・タイプRは「究極のFFスポーツ」をコンセプトに開発。理想的なスポーツパッケージと強靭なボディ骨格を持つ10thシビックをベースに、「より意のままに、より速く」をキーワードにした徹底的なチューニングを施している。
パワーユニットは旧型比最高出力が10psアップした2ℓ直4DOHC16Vターボ(320ps/40.8kg/m)。トランスミッションは6速MT。ドイツ・ニュルブルクリンク北コースのラップタイプは7分43秒80。ラップタイムは旧型比7秒短縮され、FF車世界最速の座を揺るぎないものとした。生産はイギリス工場が担当。日本へは輸入車として導入される。なお旧型は750台の限定販売だったが、新型は正式カタログモデル。価格は450万360円である。
新型の速さは、強さとしなやかさ、そして軽さを追求したボディが支える。ボディは、ハイテン材の効果的な配置と構造の最適化、そして接着接合工法を採用。ねじり剛性は旧型比で約38%向上、ホワイトボディ重量は16kg軽い。プロポーションは、タイヤの四隅配置によりスタビリティ性能をリファイン。新型はホイールベースを旧型比100mm長くし、リアトレッドを65mmワイド化した。ボディサイズは全長×全幅×全高4560×1875×1435mmである。
優れた空力特性も、タイプRのポイント。フロントのエアカーテンとルーフエンドのボルテックスジェネレーターが空気の流れを整え、前後ホイールハウス部のフリックアップ(カナード)と、大形リアスポイラーによって効果的なダウンフォース得る。エンジンルームの熱環境は、ボンネット上に配置したインテークダクトからの走行風によりマネジメントした。
2L直4DOHC16Vターボ・エンジンは、ホンダのレーシングテクノロジーを全面投入。320ps/6500rpm、40.8kg/m/2500〜4800rpmの圧倒的なスペックを達成するだけでなく、ハイレスポンスを追及。エンジン内部パーツやフライホイールの軽量化、エンジン制御のリファインによって、アクセルの微妙な操作にリニアに反応する、優れたドライバビリティを実現。速さを意のままに操る喜びを高めた。
とくにターボは低慣性で、高出力化に効果を発揮するモノスクロール・ターボチャージャーを採用。同一サイズのツインスクロールターボと比較し、同等のレスポンスを獲得した上で、高出力化を実現。また過給圧制御を電動ウエイストゲート式としたことで、過給レスポンスを高めるとともに燃費性能向上を図った。
旧型比10psの出力向上は、センターエキゾーストパイプの採用など、主に排気効率のリファインで達成。独創のトリプルエキゾーストシステムは、左右がメインパイプ、中央がサブパイプ。小径のサブパイプは、低回転域では迫力あるサウンドの演出、高回転では負圧効果による不快なこもり音低減に効果を発揮する。
トランスミッションは6速マニュル式。ホンダ初のレブマッチングシステムを組み込み楽しい操作性を追求。シフトダウン時の自動プリッピング制御によりヒール&トゥが不要となり、誰もが熟練のシフトワークが楽しめる。
足回りはフロントがデュアルアクシス・ストラット式、リアがマルチリンク式の4輪独立。デュアルピニオンEPSと呼ぶ、微小な舵角でもリニアに反応する高剛性ステアリングシステムや、245/30R20サイズのハイパフォーマンスタイヤ、そして4輪のブレーキを独立制御して車両の挙動をコントロールするアジャイルハンドリング・アシストなどの相乗効果で、意のままのハンドリングを追求。ダンパーは走行状況により、減衰力を瞬時に制御するアダプティブタイプだ。
究極のFFスポーツのこだわりは、3種のドライビングモードの設定に反映されている。新型は、シフトレバー基部のスイッチ操作で、コンフォート/スポーツ/+Rの切り替えが可能。走行モードに応じてアダプティブダンパー、パワーステアリング、スロットル、レブマッチシステムなどの制御を変更。多彩な走りのキャラクターを実現した。開発者によると「+Rはサーキットアタック用。通常はスポーツがお勧め、コンフォートはリラックスした走りが楽しめる」という。