ジムニー 【1981,1982,1983,1984,1985,1986,1987,1988,1989,1990,1991,1992,1993,1994,1995,1996,1997,1998】

逞しくスタイリッシュに変身した2代目



スタイリッシュになった2代目

 日本が世界に誇るコンパクト4WD、ジムニーは1981年5月に初のフルモデルチェンジを受け第2世代へと発展した。型式ナンバーSJ30型を名乗る新型はスタイリング&シャシーともに一新。各部が大幅にスタイリッシュ&使いやすくなりジムニーの世界を一気に広げた。それは販売台数にも反映され、デビュー翌年1982年の販売台数は2万6649台に達した。この数値は初代LJ10型の年間最高販売台数1万3077台の2倍に相当する。

 2代目ジムニーの人気の秘密は、なによりスタイリッシュなスタイリングにあった。シンプルな直線で構成する造形はクリーンそのもの。足元の16inタイヤとボディに新設されたロールバーが絶妙のアクセントを加え、スポーティな印象さえ与えた。ジムニーは日本の軽自動車規格に適応する超コンパクトな4WDだが、そのスタイリングにはサイズの制約がもたらすバランスの悪さが微塵もなかった。むしろコンパクトサイズが軽快で引き締まった印象をもたらしていた。

当初はオープンが主力車種

 当初のラインアップは、幌仕様のオープンタイプが3種、メタルボディのバンが2種の合計5グレード構成だった。幌仕様はキャンバスドアのFとハーフメタルドアのFK、そしてフルメタルドアのFMだ。Fは最もスパルタンな仕様で、FMは通常のサイドウィンドーを持つ上級版。FKはその中間という性格である。常時フルオープンで使うならFが最適だが、安全性や駐車時の安全性を考えるとFMがベター。実際、幌仕様の販売上の主力はFMだった。

 メタルボディのバンは高い対候性がアピールポイント。装備充実のVCとシンプルなVAの2グレード構成で、間けつワイパー、ファブリックシート、オーディオなどを装備したVCは強力なヒーター機構とも相まって積雪地域などのファーストカーとして抜群の人気を誇った。

2代目はホイールベースを100mm拡大

 SJ30型ジムニーは、初代と比較して100mm延長された2030mmのホイールベースを持ち、エンジンは539ccの2サイクル仕様のLJ50型を搭載。最高出力28ps/4500rpm、5.4kg・m/2500rpmの出力/トルクを誇った。エンジンスペックは先代と比較して2ps/0.1kg・mのアップである。数値的な増加分は僅かだがトルクの最大発生回転数が1000rpm下げられ扱いやすさがぐっと向上したのが朗報だった。

 駆動方式はもちろんパートタイム方式の4WDで、トランスミッションは副変速機付きの4速マニュアル。登坂能力は上級4WD車を凌ぐほどの38.7度を誇った。ジムニーの走りの良さは690~735kgという軽量さに負うところが大で、けっしてパワフルではないものの、その軽量さを利して悪路や雪道をものともせずトコトコと走りきってみせた。またコンパクトなサイズは道を選ばなかった。林道に分け入ってもけっして持て余すことがなかったのである。

 2代目ジムニーは、ハイルーフバンなどのボディタイプを増やし、さらに4サイクルエンジンやパワフルなターボユニットを追加するなど、時代の要請を先取りしたリファインを実施する。

世界で愛されるジムニー!

 2代目ジムニーは日本だけでなく世界中で愛される存在に成長する。アメリカ市場には1985年から1.3リッターエンジンを搭載したJA51型が登場。凛々しい“サムライ”のネーミングで愛された。西海岸では若者のファンカーとして独自のポジショニングを構築する。

 実用車として愛されたのはインドやタイ、東南アジア各国。インドでは“ジプシー”の名で、タイや東南アジアでは“カリビアン”のネーミングで販売され、現地生産も行われた。ジプシーやカリビアンには日本仕様と共通のショートホイールベース仕様だけでなく、ロングホイールベース仕様も用意され、トラックや多人数乗車も可能なワゴンなどが選べた。

 当初ジムニーはニッチマーケット向け4WDというキャラクターだったが、道具としての本質が磨かれた2代目は、コンパクト4WDの世界標準として見事に成長していた。ジムニーの価値は生活に密着した道具として高い完成度を実現した点。ジムニーは日本自動車界が誇る宝物の1台である。