RAV4 【2000,2001,2002,2003,2004,2005】

世界を駆け抜けた2代目シティオフローダー

会員登録(無料)でより詳しい情報を
ご覧いただけます →コチラ


ビスカス方式の4WDがメイン

 2000年5月、トヨタは第二世代となる小型4WDのRAV4を発表した。RAV4の車名はRecreational Active Vehicle 4Wheel-driveのイニシャルに由来する新造語である。車名の最後にLとJの文字が付けられたが、これは販売店系列を示すもの。Lはカローラ店系、Jはネッツ店系が販売した。両車は細部が異なるものの事実上、同一のモデルである。駆動方式はセンターデファレンシャルにビスカスカップリングを用いたフルタイム4WD方式をメインに採用していた。

2代目は余裕の3ナンバーボディを採用

 第2世代のRAV4は、先代と同様に「小型軽量で手軽な4WD」というコンセプトを踏襲していた。ボディサイズは5ナンバーの枠を超えて3ナンバーサイズとされた。ラインアップは、2ドア+ハッチバック(3ドア)と4ドア+ハッチバック(5ドア)の2種。ホイールベースは、旧型に比べ3ドア、5ドアとも80mm長くなり、全長は3ドアが45mm、5ドアでは30mm延長された。3ドアが3750mm、5ドアが4145mmとなった。全幅は全車40mm拡大の1735mmを基準に1785mmのワイド版も設定した。車重は3ドアが1270kg、5ドアで1310kgからともはや小型軽量とは言えないほどのレベルに達していた。ちなみに、旧型の車重は1180kg(3ドア)であった。

ボディは先進フルモノコック式

 ボディは剛性の高いフルモノコック構造。スタイリングは一新され、都市空間でも違和感なく溶け込めるように、ステーションワゴンの雰囲気が盛り込まれた。すでに、RAV4は、多くが輸出されていたから世界が求めるスタイリングとされたのである。インテリアも同様で、ビジネスライクな旧型に比べ、新しいスポーツスペシャルティと言ったイメージとなり、大いに近代化された。

 室内スペースはボディの大型化により、大人4〜5人のためには十分なものとなった。とくに後部シートは分割可倒式となっており、ヘッドレストを取り外すことなく折り畳めるタンブル機構など、新しいアイディアも多く盛り込まれていた。リアゲートは3ドア、5ドアともに右ヒンジの横開き一枚ドアとなっている。

4WDモデルのみ5速MT仕様を設定

 搭載されるエンジンは排気量1794cc直列4気筒DOHC16V(125ps/16.4kg・m)と、1998cc直列4気筒DOHC16V(152ps/20.4kg・m)の2種。1998ccユニットにはガソリン直噴D-4システムが組み合わされている。トランスミッションは5速マニュアル型と4速オートマチックがあるが、2WDモデルではオートマチックのみとされた。

 サスペンションは前がダブルウィッシュボーン/コイルスプリング、後ろがストラット/コイルスプリングで旧型のユニットに一部改良を加えたものだ。ブレーキはカローラ系のものを流用し、前・ディスク、後・ドラムの組み合わせとなっている。タイヤはグレードによって違いはあるが、基本的には16インチサイズが標準装備される。

国際車だからこその高い安全性

 RAV4の安全設計は実に入念だった。ABSやブレーキアシストを全車に標準装備し危険を未然にかわす機能を充実させたのはもちろん、不幸にしてアクシデントに遭遇した場合でもパッセンジャーを守る工夫をしていた。とくにボディの安全設計はきめ細やかだった。40%オフセット前面衝突試験を従来の60km/hから64km/h、フルラップ前面衝突および側面衝突試験は従来の50km/hから55km/hに引き上げて実施。さらに後面衝突試験も一段と厳しくして安全を検証する。ピラーやルーフサイドの内装材には衝撃を吸収するリブを内蔵した。安全への取り組みは日本の基準はもちろん世界の基準レベルを上回るトヨタ独自基準のもとで行われ、それをすべてクリアー。RAV4の安全性は世界トップと呼べるレベルに達していた。