2011東京モーターショー/SUBARU 【2011】

“Confidence in Motion”をテーマに「安心と愉しさ」を提案

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SUBARUが提案する「安心と愉しさ」という価値を表現

 2011年12月に催された第42回東京モーターショーにおいて、富士重工業(現SUBARU)はブランドステートメントである“Confidence in Motion”をテーマに、同社が提案する「安心と愉しさ」という価値をブースで表現した。

 吉永泰之社長は「変わりゆく時代のなかでも、変わらない信頼を提供すること」が“Confidence in Motion”の内容と説明。その具体策としてメイン舞台に上げたのは、革新スポーツツアラーをテーマに開発した「ADVANCED TOURER CONCEPT」と、トヨタ自動車と共同で開発した新世代FRスポーツモデルの「BRZ」という世界初公開の参考出品車だった。

近未来のスポーツワゴンを具現化した「ADVANCED TOURER CONCEPT」

 革新スポーツツアラーを謳う「ADVANCED TOURER CONCEPT」は、Cセグメントのカテゴリーに属する「ハイパフォーマンス&ユーティリティを備えた近未来スポーツワゴン」をコンセプトに、斬新な車両デザインとスバルが長年培ってきたワゴンユーティリティを高い次元で両立した新世代車として開発される。

エクステリアは、Cセグメントワゴンパッケージの中で、積極的な走りを期待させる流麗で躍動感あふれるデザインと、ワゴンならではの高効率ユーティリティを融合。全体のフォルムは、クーペスタイルを思わせるスタイリッシュな造形とした。一方で内包するインテリアは、“ヒューマンセンタードコンセプト”のもと、乗員すべてが安心してドライブを楽しむことができる快適で上質な車内空間を創出。また、ルーフ全体をガラスで覆って開放感を生み出すとともに、内装材にウッドやメタルなど質感の異なる素材を組み合わせて豊かな表情を持つキャビンルームを実現する。さらに、ステアリングには大型モニターを組み込み、地図情報やTV機能はもちろんのこと、ネットを介した各種情報等の表示など様々な情報がダウンロードできる機能を内蔵した。

 パワートレインに関しては、ダウンサイジング化(2〜2.5L→1.6L)した直噴ターボエンジンに、高トルク対応型のチェーン式縦置きCVTのトランスミッション、シンメトリカルAWDと適合させたハイブリッドシステムを搭載する。ハイブリッドシステムは発進時や低速巡航時にモーターのみでのAWD走行を可能にするEVモードを設定し、減速時にはモーターを発電機として活用する回生機能を採用した。安全機構の面では、先進運転支援システムのアイサイト(ver.2)を進化させたことが訴求点。ステレオカメラによる認知可能範囲を、前後方向および左右視野角方向に拡大していた。

トヨタと共同開発したFRスポールモデルの「BRZ」

 「BOXERの走りを、新たな次元へ」というキャッチを冠した新世代FRスポーツモデルの「BRZ」は、車両コンセプトに“Pure Handling Delight”を掲げる。心臓部には軽量・コンパクト・低重心の特長を持つ水平対向エンジンを搭載し、FRレイアウトで構成して世界トップレベルの低重心を追求。優れたハンドリング性能を実現することで、誰もがクルマを操る愉しさと悦びを感じられるスポーツカーを創出した。エンジン自体は新型の水平対向ユニットをベースに、スポーツカーに求められる要件を満たすよう専用開発した2l水平対向4気筒エンジンを採用する。ボア×ストロークは86×86mmとスクエア型構造に設定。さらに、トヨタの直噴技術のD-4Sを組み込み、高出力と高い環境性能を両立させた。

 エクステリアについては、超低重心パッケージングと空力性能を高めたフォルムが生み出す、低く流麗なスタイリングを構築。ボディサイズは全長4240×全幅1775×全高1300mm、ホイールベース2570mmに設定する。一方でインテリアは、存在感のあるメーターパネルや上質さを際立たせるシルバーアクセント、バケットタイプの新形状シート、遊び心を感じさせるレッドステッチなどで“昂ぶる空間”を演出。また、フロントピラーのスリム化および角度の最適化やパーテーションガラスの採用などにより、運転しやすい前方視界を確保していた。

 ショーの会場では、BRZを駆って2012年SUPER GTシリーズのGT300にエントリーする計画も発表される。そして、その参戦マシンを舞台上で華々しく披露した。
 富士重工業のブースでは前述の2車のほか、日本初公開の「インプレッサ・スポーツ/G4」やSTIコンプリートカーの「S206」といったモデルも脚光を浴びる。また、既存車の新仕様となるレガシィB4 2.5GT アイサイトS Package〜Premium Leather Selection〜やエクシーガ2.5i spec.B アイサイト、フォレスター2.0XS typeSなどの参考出品車も来場者の注目を集めた。