日産デザイン17 【2015,2016,2017】

先進メカニズムを象徴するスタイリングの追求

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一充電走行距離を大幅にアップしたリーフ

 日産自動車は2010年代後半になると、先進技術の積極的な導入とともに、その先進性を示すような内外装デザインの刷新を行う。
 2015年11月には、EVモデル、リーフのマイナーチェンジを実施する。機構面では大容量30kWhの駆動用リチウムイオンバッテリーを搭載した仕様を設定したことが訴求点。一充電走行距離はJC08モード走行で280kmへとアップし、同時に急速充電では24kWhバッテリーと同様に約30分で80%までの充電を可能とした。また、新バッテリーは耐久性も改善し、8年16万kmまでの容量保証を実現する。ほかにも、エマージェンシーブレーキやLDW(車線逸脱警報)といった先進安全装備を全車に標準化。ナビゲーションシステムには新たに充電スポットの自動更新機能やスマートフォンと同様のフィンガージェスチャー機能を組み込んだ。

 進化したEVを見た目でも表現する目的で、ボディカラーにはタンジェリンオレンジとソニックブルーを追加する。また、この2タイプにはルーフおよびドアミラーをブラックアウトしたツートンカラーを設定。さらに、エアロスタイル仕様には専用のファインレスポンスVCMの採用や専用モダンホワイトレザーシートのオプション設定などを実施した。

“プロパイロット”を採用した5代目セレナ

 2016年8月には、ミニバンのセレナを全面改良して5代目に切り替える。先進機構としては、同一車線自動運転技術のプロパイロットを筆頭に、駐車支援システムのインテリジェントパーキングアシストや悪天候時でもクリアな後方視界を確保するスマートルームミラーなどを採用。また、安全装備として踏み間違い衝突防止アシストやLDW、エマージェンシーブレーキを設定した。

 車両デザインに関しては、ダイナミックで洗練されたイメージとセレナらしさを兼ね備えた造形で構成する。具体的には、ブーメラン型の前後ランプシグネチャーや新世代の日産車を象徴するVモーショングリル、キャビンの広さを表現したフローティングルーフ、より伸びやかになったサイドウィンドウ下端線のシュプールラインなどで個性的なミニバンルックに仕立てた。インテリアについては、クラス最大級の室内長と室内幅を実現しながら、パノラミックな開放感を有するグライディングウィングデザインのインパネや5種類から選べるカラーバリエーション、多彩かつ工夫を凝らしたシートアレンジなどを採用したことが特長。足先の操作にセンサーが反応して自動開閉するハンズフリースライドドア組み込んだ点もアピールポイントだった。

ノートは仕様変更とともにe-POWERを追加

 2016年11月になると2代目ノートのマイナーチェンジを実施し、e-POWERと称するシリーズ式ハイブリッドシステムを採用したモデルをラインアップする。合わせて、シリーズ全体のフェイスリフトも敢行。象徴的なVモーショングリルにシャープさを増した新ヘッドランプ、ロー&ワイドを強調する新造形のバンパー、ブーメランシグネチャーのリアコンビネーションランプなどを組み込んで躍動感みなぎるルックスに変身させた。また、e-POWERモデルにはブルーラインのVモーショングリルや専用ボディカラーのプレミアムコロナオレンジを設定し、他グレードの差異化を図った。

 インテリアについては内装色とシート色のカラーコーディネートをより洗練させたことがトピック。ステアリングには下部をフラットな造形としたD型3本スポークタイプを装備する。e-POWERモデルには専用ファインビジョンメーターやプッシュパワースターター&エンジンスターター、専用モードスイッチ・インジケーターなどをセットした。

3代目エクストレイルにも“プロパイロット”を設定

 2017年6月には3代目エクストレイルのマーナーチェンジを敢行する。新機構としては、同一車線自動運転技術のプロパイロットを採用。インテリジェントパーキングアシストの性能向上も図る。また、ハイブリッドモデルではアクセルオフ時の回生量を増加させて燃費性能の向上を実現した。

 エクステリアは、よりタフなイメージを強調するためのデリファインを施す。フロントのVモーションはグリルからエンジンフードへとキャラクターラインを連続させる造形に刷新。ヘッドランプはハイとローともにプロジェクタータイプを採用し、同時にブラックハウジングで輪郭を際立たせた。また、ルーフ部に設置するアンテナはスタイリッシュなシャークフィンタイプに変更。ボディカラーにはエナジェティックで力強いプレミアムコロナオレンジや深みと艶やかさをあわせもつガーネットレッドなどの新色6タイプを設定していた。