ストラーダ 【1991,1992,1993,1994,1995,1996,1997】

悪路走破性に優れた4WDピックアップ



5mに迫る全長のビッグボディ

 日本では、一部に熱狂的なファンは存在するものの、一般的にはあまり馴染みのないジャンルがレジャービークル(RV)としてのボンネット型ピックアップトラックである。アメリカなどでは、トラッキングなどという言葉に象徴されているように、RVとしてのピックアップトラックは日常的な存在となっている。アメリカの自動車生産に於けるピックアップトラックの占める割合は、乗用車系よりも多いほどだ。

 1968年9月に、ピックアップトラックのフォルテを売り出した。フォルテは1988年12月に日本市場での販売を終了する。そして、4年後の1991年5月にフォルテの後継モデルと位置付けられたストラーダを発売した。車名のストラーダ(Strada)とは、「道」を意味するイタリア語である。日本国内市場での直接的なライバルは、マツダ プロシード、ダットサン トラック ダブルキャブ、トヨタ ハイラックス、いすゞロデオ ダブルキャブなどであった。

 フォルテは輸出用モデルとしてデザインされていたために、ボディサイズは全長4990mm、全幅1740mm、全高1770mm、ホイールベース2960mmで、最大積載量はこのクラス最大の500kgである。空車重量は1630kgと軽くはなかったが、ダブルキャブで5人乗りを可能としたスタイルとサイズは独特のアピアランスを持っていた。ただし、国内での登録は1ナンバーとなる。モデルバリエーションは、スタンダード仕様のS、豪華装備を標準化したRの2種があった。

オフロードも安心なタフなメカの持ち主

 強固なスチール製ラダーフレームに、前がダブルウィッシュボーン/コイルスプリング、後ろがリジッドアクスル/リーフスプリングのサスペンションを組み合わせ、エンジンは排気量2476ccの直列4気筒SOHCターボチャージャー付きディーゼル(4D56型、出力85ps/4200rpm)を搭載、トランスミッションは5速マニュアルにパートタイム4輪駆動システムを持つ。悪路走破性能と耐久性を最優先とした設計である。ブレーキは前がディスク、後はドラムの組み合わせ、標準装備されるタイヤのサイズは255/70R15である。

 RVとしてのジャンルを想定していたために、装備やアクセサリーは多種多様で、セミバケット型のスポーツシートと出力100Wのオーディオシステムは標準で備えられ、上級グレードには、幅広タイヤをクリアするオーバーフェンダー、大型グリルガード、さらに前後と左右の傾斜を表示する傾斜計や内外気温度計などを装備していた。オプションアイテムでドレスアップとグレードアップを楽しむこともできた。

Rグレードに用意されたオプションアイテムの数々

 大型フロントグリルガードやツインチューブロールバーなどピックアップ4WDの個性を際立たせる装備の充実ぶりが魅力のRグレード。標準状態でもすでにワイルドなエクステリアを誇っていたが、個性をさらに輝かせるオプションアイテムを用意していた。

 車名ロゴを抜き文字でデザインしたアルミ製のアンダーガードをはじめ、ステップとしての機能も持ったステンレス製のリアガードバー、ボディサイドの印象を引き締めるストライプテープなど、迫力のエクステリアを創造できるアイテムを揃えた。標準装備のカセットオーディオにオプションで追加できるCDデッキは、走行中の振動に強い設計を施した専用タイプ。さらに、こちらはSグレードでも装着可能だが、荷台をカバーするトノカバーを購入すれば、雨や誇りからアウトドアギアなどの荷物を守るばかりでなく、タフな悪路の走行でもギアやグッズの落下を防止できた。

 ストラーダは1997年6月にフルモデルチェンジされて2世代目となる。基本的なメカニズムに変更はなかったが、スタイリングは一新され、ソフトな乗用車感覚が盛り込まれた。だが、国内の販売は伸び悩み、1999年に国内販売を終了している。大き過ぎるボディサイズは、やはり多くのユーザーから敬遠されたのだ。「過ぎたるは及ばざる如し」であった。