館長日記06 フェラーリ・ポルトフィーノM 【2021】

1台で2台分楽しめる、毎日乗れるフェラーリ上陸!

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名車文化研究所の館長は、もちろん無類のクルマ好き。
得意なのは「ちょっと古いクルマ」だけではありません。最新モデルも興味シンシン。現在でも自動車専門誌「CAR and DRIVER」の編集委員としてバリバリ取材をこなしています。
その日常を「館長日記」としてご紹介します。今日は最新フェラーリです。
名車文化研究所・館長 横田宏近
新型フェラーリの披露会に行ってきました!

 今日は、フェラーリの披露会に行った話。フェラーリの最新2+2スポーツ、ポルトフィーノMが上陸しました。2017年にカリフォルニアの後継として登場したポルトフィーノの進化バージョンです。“M”はモデファイ(Modificata)の意味。パフォーマンスが向上したモデルにフェラーリが伝統的に用いる呼称だそうです。

 ポルトフィーノMの技術的なハイライトはパワーユニットとトランスミッションにあります。3855ccのV8DOHC32Vツインターボは、カムプロフィール改良でバルブリフト量が増大。スピードセンサーを搭載した新型ターボ(最大5000rpm増速)との相乗効果で、従来比で20psアップの620ps/5750〜7500rpmを発生します。スロットルレスポンスも一段とシャープになったそうです。

 トランスミッションは新開発8速DCT。クラッチモジュールは従来の7速DCT比で20%小型化され、トルクデリバリーは35%向上。しかも重量が20kg軽いという優れもの。ギア比は7速までがクロースレシオ、8速はクルージング用ODレシオの設定になっています。

最高速度320km/h! オープンでもクーペでも美しい

 パフォーマンスはクラス最高レベルです。トップスピードは320km/h、0→100km/h加速は3.45秒でクリアーします。ポルトフィーノMは、操る楽しみも強化されました。走行モード切り替え“マネッティーノ”には、新たに“レース”を追加。パワートレーンの性能アップに合わせたレースモードの新設で、ポテンシャルが引き出しやすくなっています。走行モードは、従来からのウエット/コンフォート/スポーツ/ESC・OFFを含め、合計5種から選べます。切り替えダイヤルは、ステアリング部にレイアウトされています。ちなみに駆動方式はFR。

 走りとともに、ポルトフィーノMの魅力は、ボディの自在性にあります。クローズドトップの新型ローマに対し、ポルトフィーノMは、デタッチャブルHT仕様。1台でオープンとクーペが楽しめます。日常使用はクーペ、ワインディングロードや、リゾートではトップを開けて、風を感じてのドライビングが満喫できるのです。これは魅力的です。メーカーは「毎日、新たな発見がある、エブリデイ・フェラーリ」と説明してくれました。

ポルトフィーノMかローマか、そこが悩みの種!?

 スタイリングは、前後バンパーとグリル形状が一新され、一段とダイナミックに変身しました。安全装備も充実し、プリクラッシュブレーキとアダプティブクルーズコントロールを設定。ポルトフィーノMは、マルチな魅力を持ったスーパーカーだと思います。優雅なスタイリングの持ち主なので、シニア層にも似合いそうです。とはいえ、そこはフェラーリ、財力とともに、ファッション性やライフスタイルなど、自然な雰囲気で乗りこなすためには、相当の「人間力」が必要な気がします。館長が乗っても、借り物にしか見えないでしょう。

 ちなみに新型クーペのローマは、ポルトフィーノMと同じエンジンとトランスミッションを搭載しています。この2台、どちらが人気者になるのでしょうか? 個人的にはスタイリングはローマのほうが魅力的だと思います。でもポルトフィーノMはオープンに出来るのが最高! どちらか迷ったら、両方,買ってしまう、というのが本物のフェラーリ・オーナーなのかもしれません。