カローラ・レビン 【1979,1980,1981,1982,1983】

スタイリッシュさと上級感を追求した第3世代

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ファストバックのクーペスタイルを採用

 トヨタ唯一の後付けオーバーフェンダーを備え、115psという最高出力を誇り、0-400m加速16.3秒を誇った初代レビン(TE27型)。同じくツインチョーク型ソレックスキャブレター2連装の2T-G型エンジンを積み込み、フルモデルチェンジでパワートレイン以外を一新した2代目レビン(TE37型)。排ガス規制を受け、EFI化で復活を遂げた2代目の後期型(TE51型)。そのEFI(電子制御)化された2T-GEU型エンジンをキャリーオーバーしつつ、フルモデルチェンジを受けて登場したのが、今回紹介するTE71型3世代目レビンである。

 生まれ変わったレビンで、最も目を引いたのは、そのボディスタイル。それまでのノッチバッククーペフォルムから、テールゲートを持つファストバックのクーペスタイルへと変貌を遂げたのだ。また、フロントマスクは、角型ヘッドライトを採用。フロントグリル中央にはエンブレムが輝く。ちなみに兄弟車のスプリンタートレノとはヘッドライト回りのデザインが異なる。同じ角型ヘッドライトながら、トレノでは、奥まった位置にヘッドライトは配置され、その周囲はスラント状にデザインされた。このヘッドライト回りをはじめフロントマスクの相違がレビンとトレノの違いであり、型式については、レビン、トレノともに共通してTE71型が与えられている。

シャープな印象のスタイル。内装は上質

 TE71型レビンに用意されたボディカラーは、ハイグローダークブルーメタリックなど7色。そのいずれのカラーでもボディサイドには「DOHC EFI」の文字を刻んだストライプが装着された。このストライプこそ、他のクーペモデルとレビンを見分けるポイント。ボディサイドには、2本のラインがボディを横断しているが、「DOHC EFI」の文字がある上側がステッカーで、下側のもう1本はサイドプロテクションモールである。この他、レビンは大型の衝撃吸収ウレタンバーを採用。タルボ型フェンダーミラーにはクロームメッキ部を設けていた。

 大型のサイドドアを開け、クーペ専用のバケット型ドライバーズシートに乗り込んでみる。インパネは、エクステリア同様、直線基調デザイン。全面がアクリルクリアパネルで覆われたコンビネーションメーターは正面右側にタコメーター、左にスピードメーターをレイアウトした。メーターから下のパネルは傾斜を持たせたデザインがなされ、駐車灯やリアデフォッガーのスイッチを組み込んでいた。

デートさえも楽にこなすマナーの良さ

 搭載エンジンの2T-GEU型ユニットは、最高出力115ps/6000rpm、最大トルク15.0kg-m/4800rpm。最高出力110ps/6000rpm、最大トルク14.5kg-m/4800rpmだった先代(TE51型モデル)と比べ、5ps、0.5kgmのパワーアップを果たしている。組み合わせるトランスミッションは、5速MT。サスペンションは、フロントがストラット/コイルで、リアはラテラルロッド付き4リンク/コイルに進化した。クイックなギア比のステアリング、4輪ディスクブレーキ、185/70HR13タイヤを装備し、軽快なフットワークをドライバーに提供してくれた。

 スポーツモデルでありながら、スタイリッシュなボディを持つスペシャルティモデル。TE71型レビンは、そのスタイルから、のちのレビン&トレノが若者のデートカーとしての道を歩む大きな一歩を示したと言える。